’88年ポカラ近くをミニレッキングし、遠くに仰ぎ見る山々に圧倒された。「もっと近くに行こう」との思いを抱きながら計画をあれこれとめぐらすが、なかなか長期の休みも取れず、考えあぐねる。 そんな時、自動車道の完成で、ランタン谷方面のトレッキングが身近になったとの情報。 ガイドブックや、図書館で情報を収集。足りない装備もそろえ、正月休暇に年休を加え何とかぎりぎりの14日の休みを確保した。 ’93年12月21日本格的なヒマラヤトレッキングに向けて香港経由で2度目のネパールに出発。 単独でヒマラヤ山中の4,000mを越える地点にたどり着く計画は、これまでにないちょっとした冒険だった。 |
ネパールの位置 地図
ご存じ、世界の屋根「ヒマラヤ山脈」に沿って東西に横長く位置し、チベット、インドと国境を接している。 首都カトマンズはアーリア系の民族も多いが山にはいるとチベット系の人々となり、気質も穏やか。 どこかで会ったような日本人そっくりの風貌の人もいる。 |
ランタンてどこ? 地図
ネパールの首都カトマンズから北へ直線距離で約80キロだが、中心のランタン村までカトマンズからバスで10時間と歩いて約2日間。 日本の感覚は全くあてはまらない。 ネパール内のトレッキングエリアとしてはもっともアプローチが楽な地域だが、トレッカーの数は他の地域と比べてそんなに多くなく、静かなトレッキングができる。道中に宿もあり、一人軽装備でいけるのもうれしい。 |
アプローチ |
カトマンズからのインド製のバス。 屋根にはみ出た人々を乗せ、坂道になると今にも止まりそうになる。 |
ランタン川をさかのぼる |
谷の最初の部分は視界が悪い。 日本の谷川とさほど変わらない景観が続く。 |
壮大なU字渓谷 |
泊まったラマホテルを出発し、数時間歩くと一挙に視界が開け、壮大な谷が現れる。 |
最奥の僧院へ |
キャンジンゴンパは無人の僧院の周りにチーズ工場とトレッカー用のロッジが建ち並ぶ。 |
ランタン谷を奥へ |
キャンジンゴンバより先には住んでる人はいない。 9時間の日帰りトレッキングで出会ったのはトレッカーとガイド計5人のみ。 |
登頂成功 |
キャンジンゴンパ裏手のピークに挑戦。 2度目にようやく成功。 ガイドックには4700mと書かれているが間違いだろう。もっと低い。 |
カトマンズへ |
カトマンズに戻り、近郊の古都「バグタプル」 から遠くに望むランタン山系 |