2009/08/23 石川県小松市:鞍掛山-三童子山 (縦走)
byまっさん
今年は梅雨明けが遅かった。気象台では8月4日に梅雨明け発表したのものの、パッとせず雨が続く日もあり、ただただ蒸し暑いだけで夏らしい青空には全く恵まれなかった…。盆休に入りようやく青空天気の夏本番!蝉の鳴き声も例年以上に激しく響き聞こえ、なんだか短い夏を時遅しと急いでいるかのよう。ここ最近、夏登山は苦手で近年からやる気が起きない…。難点は3つ。1つは装備する水量が多くなりザックが重くなること。2つは暑さでバテるし、多汗症なので靴や衣服はズブ濡れになり気分悪いこと。そして3つ目は1番夏山で我慢できないこと、最も厄介な刺す虫である。蜂、蚊、アブ、ブヨ…。他に体に纏わりつくコバエも眼や鼻や耳にも入ってくるので大嫌い。
そんな訳で、山川君から「今週は山に行きたい」と誘われたが気乗りしない…。前日まで行こうかどうか悩んだが、経験したことがない山ならということで前夜になって山行を計画し段取り!思い切って遠出し以前から憧れていた若狭富士の青葉山をと思ったが、山川君が夕刻から仕事あるため近場に。面白そうな鞍掛山の周遊をチョイス!
8月23日(日)天候:
メンバー:山川・増田
【第2駐車場から鞍掛山頂上まで】
第2駐車場(8:11)→第1駐車場(8:15)→中ノ谷分岐(8:20)→行者岩と仙人滝(8:48)→
→避難小屋(9:02)→鞍掛山(9:05)
所要時間:54分
【鞍掛山頂上から三童子山頂上まで】
鞍掛山(10:09)→後山(10:13)=(10:19)→塔尾・荒谷分岐(10:23)→展望岩(10:34)→
→水谷分岐(10:51)=(10:59)→主谷分岐(11:19)→人工杉林(11:34)→
→P540m手前鞍部(11:56)=(13:08)→三童子山(13:43)
所要時間:3時間34分 (水谷分岐での小休憩と宴会大休憩を含む)
【三童子山頂上から第2駐車場まで】
三童子山(14:25)→三童子登山口(14:44)→林道主谷登山口分岐(14:56)→
→親水公園(15:13)→第2駐車場(15:38)
所要時間:1時間13分 (親水公園で小休憩1回のみ)
全行程所要時間:7時間27分
感想&活動報告♪
朝7時に集合して出発。空1面どよーんとした厚い雲が佇んでいるが予報では回復傾向らしい。下道で2車線になった丸岡の8号線を快調に飛ばすが、1車線になり熊坂からは遅い車の列に塞がれノロノロ。加賀ICからは最近2車線になり快適に♪8号線の加賀土産店街を越えたコンビニで買い出し。ここから今回向かう鞍掛山の山容がハッキリ見える。ラクダのコブ!名の由来の通り、馬の鞍を掛けた山姿だった!
ちょっと道に迷ったが、近くの部落まで入ると案内板があるので駐車場まで辿り着くことができる。第2駐車場から先も車で行けそうだが、この先は林道工事のため通行止め。素直に2台の先発隊が停めてある第2駐車場に駐車し身支度を始めにかかる。がっ…、ドアを開けたとたん虫が車中に飛び込んでくる。ハァ…先行き不安だぁ。
不安なことはコレだけじゃない!取り出した登山靴の片側のソールが捲れ剥がれ取れかかっている…。履いた登山靴の上から布製ガムテープでグルグル巻いて補強!いつも以上に手が掛かり身支度も終え出発、道路工事で綺麗に転圧された林道を崩さないよう慎重に進む。しかし先を進んだ第1駐車場に車2台。まぁ、でも今回自分らは周遊計画なので第2の方が楽!ココにある案内板でも確認したが、この地点からでもルートが4つある。他の登山口を含めればなんと9箇所あるようです。計画通り、滝もあり巨岩がある面白そうな行者岩コースを選択して進む。がっ、これが選択ミス?谷を詰めるコースなので、長い林道も終えて狭い登山道になり、やっと登山らしくなってきたな〜と喜んでた瞬間、沢が近いトコでは大群のアブとコバエがびっしりと周囲に纏わりつき離れない。だから夏山は嫌だぁー。駐車場でたっぷり防虫スプレーを全身に浴びたけど、汗で流れ落ちたのか山では全くその効果なし!別ルートにすれば良かったのか?
虫と格闘しながら坦々とした道を急ぐ。谷を詰め切ると道は急傾斜のジグザグに高度を稼げるようになる。道中にこのコースのメインである行者岩と仙人滝に着く。地点登録と水分補給を簡単に済ませ、先を急ぐ。少しでも早くこの虫が多い世界から解放されたかった…。登り途中、単独の男性が降りてきたので挨拶を交わす。話を伺うと、中ノ谷コースを登りに使ったようで、やはりあっちは虫の被害はそう無かったらしい。
ようやく鞍掛山と後山の鞍部にある避難小屋に出る。もう山頂は目と鼻の先!岩が露出して滑りやすいけど山頂までは広い道。一気に登り鞍掛山の山頂に初到着〜♪誰もいない山頂を独占!展望がナイスな山頂だが、空1面雲が多くて期待していた白山は残念だが全く見えなかった。でも大日山までは見えるし日本海まで微かに見渡せるし、低山なのに予想以上に展望グッドでしたょ。缶ビール片手に山頂散策!厚い雲は雨雲だったのか雨がボツリポツリ…、暑くなく逆に涼しくぐらいで快適でした♪ただ1つ嫌だったのは、何匹も何匹も親指ぐらいの大きなアブが身辺から離れようとしない!汗を含んだ帽子で叩きまくって5匹ぐらいは退治しましたって!缶ビールも飲んだことだし、気分的には虫も多いしこのまま短距離で下山し帰りたい気分なので、周遊への出発を拒んで山頂でゆっくりしてたら西ノ谷や中ノ谷から続々と登山客が登ってくる。イッキに賑やかになった山頂♪色々話しをしていたら結局1時間以上も山頂にステイしてしまった。まだ10時になったばっかなので、もう少し先を進むことにする。鞍部まで戻り避難小屋を通過し後山を登る。短い距離でアッと言う間に後山の頂上に到着。展望は全く利かない。近辺に「獅子岩」があるらしく山川君は偵察しに下っていったが、自分は体力温存のため山頂でステイ。約5分後、山川君が帰ってきたが何処が何が「獅子岩」なのか分からなかった模様…。山頂から2手に道があって山川君は右手を降りたのだが、もしかして左手側だったのでしょうか?不明…。やはり下調べというモノは大事ですね!
(※帰宅後に調べたら、正解は左手で眺望が最高のポイントだったようだ。)
先を進む!下るとすぐに塔尾・荒谷分岐。分岐を越えてから再び登りが始まるが快適な尾根道です。展望岩手間に差し掛かりトラバースの道もあるが前進あるのみで、そのまま岩壁を直登する。先ほどより青空も広がりナイスな展望!鞍掛山も眺められる。
陽射しが眩しい青空の天気に回復し、さすがこのルートは「三童子山スカイライン」と詠うだけはあるなぁ〜っと感心した。この先にもどんな展望が待っているのかと期待が大いに膨らむ!が…、この展望岩から先以降は高い木々に遮られ眺望が利くような箇所が全くない、幾度ともアップダウンが続く長い長い稜線尾根道。頭上の空さえもほとんど木々で塞がれてるのに、スカイラインなんて…。でも木陰が多くてこの時期は助かる。朝から何も食ってないので水谷分岐手前の鞍部で簡単に軽食の休憩。まだまだ先は長い、度々GPSで現在地点を確認しながら淡々と続くアップダウンを黙々突き進むのみ。高低差にして50〜60mの間を何度も何度も…。気候も回復したのだろうか陽射しが暑く感じる。主谷分岐を過ぎしばらくすると作業道など整備された人工杉林地帯に着く。ここをイッキに下りと高度差150m程の急傾斜を登る。今回の山行で1番辛かったポイントで、この周遊ルートで最標高地点ある。ピークに出ると道は緩やかにカーブして、三童子山の尾根に入る。三童子山まではまだ遠い距離がありそうだし、まだまだアップダウンが残っている。鞍部まで降りると風通しのいい木陰地があり、木々の隙間からは鞍掛山と歩いてきたスカイラインが覗けるポイントがあった。広場ではなく狭い道上だが誰も来ないだろうし、疲れもピークなのでザックを広げて宴会することにした。
木陰でもやっぱ暑い…。時たま吹く微風が心地良くてありがたく感じる。虫地獄から解放されたからかゆっくり1時間ぐらいの宴会、食べるよりも飲む量が多かったのだろうクーラーBOXにあった酒缶をほとんど飲み干す。ズブ濡れになってた衣服も生乾きになり、三童子山で飲む予定の缶酎ハイ1本だけ残して宴会も撤収!アップダウンでは今までより下りの方が長く、ロープがある急路もある。三童子山までもっと遠くに感じたが、最後の登りを登り約30分ぐらいで三童子山に到着です。山頂の看板以外に城跡を記す看板と”黒岩洞窟”と書かれた看板がある。山川君が洞窟まで行ってくるというのでGPSを渡して探検しにいってもらうことにする。先ほど残した缶酎ハイを片手に山頂でうろうろしながら待ってるがなかなか帰ってこない…。どこまで降りたのだろうか?20分ぐらい経過した頃にようやく戻ってきたが、黒岩洞窟が全く分からなかったらしい。本日1番の難所だったようで崖のような急路を途中で引き返してきたみたいでした。靴裏のソールが完全に剥がれてしまったのでガムテープでグルグル巻きに再補強しておく。しばらく呼吸を整えてから三童子山を去る。いったん平らな地まで下ったあとは、登山口までイッキに下る急路…全身から汗が噴き出す。久々に足の裏に火が着きそうだった。
広い駐車場がある登山口に到着!あとは長い林道を歩き第2駐車場までもどるだけだと安心して林道を歩きはじめたら…。足や首などにチクチク刺された痛みがでる。気が着くとブヨ!しだいに数も増え何十匹か数えられない大群のブヨが身の回りを飛び交い離れない。疲れているのだがゆっくり出来ない!ストックと帽子で叩いたり振り回したり格闘しても、次から次へと増えてまったく退治できない。大手を振りほぼ駆け足のように林道を急ぎ進むのだが、大群のブヨは顔やら手足、また服の上からでも容赦なく刺してくる。目も開けてらんない。主谷の林道に合流してもまだブヨ格闘が続く。
2人刺される度にイテっ!の悲鳴が飛び交う。砂利道だった林道はアスファルト道になり、暑い陽射しが当たる場所に出るとブヨの姿もしだいに消えていった…。身体中どんだけブヨに刺されただろう。ブヨに免疫のない山川君の脇腹はすでにボコボコに腫れあがっていた。通り端にある親水公園では2組の団体家族がBBQやら水浴びを楽しんでいました。なんせ暑いので自分も飛び込みたい気分!照り返しが強いアスファルト道は路面温度いくつあるのだろうか。鞍掛橋の部落を越え無事にやっと第2駐車場にもどれた。久々にホント疲れた!普段なら充実し満足できた山行になってるのだろうだが、今回は最初から最後まで炎天下で虫地獄だったので最悪だった。夏山苦手!
下山後は山代温泉街を越え山中温泉へと向かい道の駅にある
湯けむり健康村ゆ〜ゆ〜館を初めて利用し汗を流す。温泉やサウナや露天も良かったが、暑いのでありがたさ半減。今回は何よりも水風呂が冷たく爽快でありがたく感じました。