現在使用されている主な金属材料

銅を含む合金

真鍮

比重8.73
銅/亜鉛=65/35
サングラスに多い

洋白

比重8.78
銅/ニッケル/亜鉛=60/20/20
かつて世界的な眼鏡用材料としてトップの地位にあった。
加工性(スェージング・プレス・切削など)が良く、ロー材の接合性も良いが、耐食性が劣る。しかし、金属メッキ後の耐食性は、銅合金の中では非常に良い。

ベリリウム銅

比重8.9
銅/ベリリウム=98/2
バネ性に優れ、弾性材料として、テンプルに使用することが多い。しかし、非常に硬く、加工性が悪い。また、熱伝導性が大変良く、ロー付けが難しい。
最近では、その利用法として、異形智(立体的な智)のロストワックス(精密鋳造)部品の材料として多く使われるようになっている。その場合、加工後300度前後の温度で加熱することにより、時効硬化し、高い強度を得ることができる。

ニッケルを中心とした合金

モネル

比重8.8
ニッケル/銅/鉄/ケイ素=67/30/2/1
耐食性や加工性に優れ、強度と曲げ特性が良いため、リム材などとして多く使われている。

ニッケルクロム合金
(Ni−Cr合金)

比重8.5〜8.7
ニッケル/クロム/その他=83〜95/5〜15/残り
日本独特の眼鏡用の材料である。
新合金と呼ばれており、高耐食性、高強度があり、幅広く利用されている。表面処理をしなくてもいつまでも光沢が失われずさびないため、スタープラチナなどとも呼ばれている。
歯科用の材料としても利用されている。
商品名としてSPM、PZ−Tなどがある。

ニッケルコバルト合金
(Ni−Co合金)

比重8.5
ニッケル/コバルト/クロム=39/41/17
高弾性、高強度な材料として利用されている。
商標名としてサンコバルトなど。

チタン及びチタン合金

純チタン

JIS規格2種相当で、わずかな鉄とガス成分が含まれている。
軽量、高強度、耐食性が良く現在眼鏡材料の主流をなしつつある。
チタンの特性について

ベータチタン

各種の合金が開発されている。合金元素としてはV(バナジウム)、Al(アルミ)、Mo(モリブデン)、Zr(ジルコニウム)など多くのベータ型合金を加え、各種性能アップが図られている。
表面処理、研磨、加工技術に難度が有る素材である。
最近では、超弾性特性のものが多く使われている。

形状記憶、超弾性合金

TiとNiの合金が中心で、従来の素材に全くなかった記憶特性やゴム弾性を持ち、テンプルやブリッジに利用されている。
加工性、ロー付性、表面処理に困難な点が多い。

       

各種張り材

金張材

芯材に洋白、モネルなどを使い、表面にK14、K18などを張った複合材である。
1/20, 1/10, 1/5 など金比率を変え、高級商品として発売されている。

ニッケル張りチタン

芯材にチタンを使い、ニッケルを 100〜 130ミクロン張り合わせた複合材で、Ti−Cとして多く使われている。
ロー付の簡素化などを目的に開発された。ニッケルの変わりにニッケルクロム合金が張られたものもある。

金張チタン

金と同じく耐食性の良いチタンを芯材として使い、従来の金張以上の超高級商品用素材として開発された。「軽い金」として本物志向商品として利用されている。

その他の金属

           材料辞典を参照して下さい。

 

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