ギラファノコギリクワガタ
体長:〜120o
分布地:インド東北部、タイ、マレー半島他

 ギラファノコギリは、特徴的な長〜い大アゴを持つ世界で最も大きくなるクワガタ。特にフローレス産は広い地域に分布するギラファノコギリクワガタの中でも一番大型になり110mmをかるく超える。
 我が家のはケイスケイギラファという種だが、他にダイスケギラファ・ニシヤマイギラファってのもいる。圭介とか大輔とか西山とかって…日本男児みたいやね(笑)
 寿命は約1年で休眠期間が長いらしい。
 昔は比較的安価だったのに、ムシキングの影響で最近はちょっとお高め…というか、価格の変動がすごく激しい種だと思う。

飼育方法・産卵方法
 基本的には材産みだが、他のノコギリ同様にマットにも産むらしい。
 また、材の種類や質にはこだわらないらしいが、ケースは大きい方がいいらしい。確かに♂の大顎見れば特大プラケくらいが必要だけ思うけど、♀だけだったら絶対中プラケでいけそう。
 基本的に産卵させるのは容易でしかも多産らしい。



ギラファノコギリ飼育記


2005/8/26 ギラファペア到着〜(最大亜種ケイスケイ フローレンス産)

 以前グラシロとティティの幼虫を格安でお譲りいただいた関東のS様から、今度はギラファノコ新成虫ペアをお譲りいただいた。(ギラファの飼育は久しぶりだ。)
 S様曰く、「発酵マットや菌糸で飼育すれば100oは簡単にクリアしますしよ。」とのこと。しかも、「カブトマットでも80oは楽勝。」とのこと。
 さすがは最大亜種ケイスケイだ。
 ちなみに、まだ♀は後食していないので、ブリードは9月になりそう。


2005/9/2 ギラファ幼虫到着〜

 オークションで衝動的に別血統のフローレス産ケイスケイ幼虫を落札してしまった。
 購入は5頭だが、冷静に送料や手数料を考えると1頭あたりの単価はかなりの額に。かなり割高な買い物だった(汗)
 とりあえず菌糸PPへ。


2005/9/15 成虫 ♀が…

 1週間ほど前から後食を開始しました。
 いよいよブリードスタート。発酵マットを5pほど固く詰めた上にクヌギを2本、さらに発酵マットでクヌギを半分ほど埋める。もちろんケースは中プラケです。


2005/10/7 オスマン…

 ブリード開始から約3週間、意外にも材ではなく、ケース越しにマットに産み付けられた卵が見える。えーっと、1個、2個、サンコン!
 無精卵じゃなきゃ、今月中に幼虫君に会えそう。


2005/10/10 早っ!

 ケースを覗くと、♀が保湿シートを破りフタにぶら下がっている。
 まっ、卵も確認したので、これを機にセットから♀を取り出すことにした。
 「あとは幼虫を待つだけ〜。」と思ったら…あれっ?幼虫見えてるじゃん!すっげ〜、簡単にいくときゃこんなもんだ♪


2005/10/15 や、やばっ!

 ケース横から見えていた幼虫がここ数日見えないのでフタを開けてみると、なんと保湿シートがベタベタで通気穴が水滴で塞がれてしまっている。で、幼虫1頭がマット上で★に。
 ん〜、これはやばい!他の幼虫もマット中で★なのか???(汗)
 ちょうど2500CCの菌糸BOXが1個余っているので、念のため休ませていた♀を再セット。目指せ菌床産卵!


2005/10/20 菌床産卵成功…しかし

 菌糸ボックスはわずか数日で♀に掻き回されてしまった。一応底に卵が3つ見えるが…コスト面から考えると非常に割高で、こりゃ普通にセットした方がいいな。でも、2500CCという小プラケサイズでも産卵に成功したということは収穫だった。
 ということで再セット。今度は中プラケに発酵マット&レイシ材だ!(まさかギラファを3回もセットすることになるとは思わなかった。)
 ちなみに、一回目のセットの酸欠被害は思ったほどでは無かったようで、数頭の幼虫がケース越しに見える。ホッ。
菌糸ボックスの底に卵が3つ。わかりますか?


2005/11/18 セット終了〜!

 3度目のセットから♀を取り出す。レイシ材まで投入したのに今回もやっぱり材よりマットに産んでいる感じ。コイツらは材はいらないみたい。
 ♀はフセツ取れも無く、至って元気なので、まだまだ産みそうだが、これ以上産んでも仕方ないのでこれにてセット終了!あとはゆっくり休んでください。
 そういえば、1回目のセットもそろそろ割り出ししなければならないのだが…面倒くさい(汗)…もうしばらくは多頭飼育で頑張ってもらおうか…。
 ちなみに種親♂は、先日市内の某施設に寄付させていただいた。後日、「子供達が大喜びしている。」との嬉しい連絡を受けた。良かった、良かった。


2005/11/25 割り出し決行!…しかし

 どーせいつかは割り出しをしなきゃならないので、意を決して割り出し決行!
 結果、1つ目の発酵マット&クヌギセットから約20頭の幼虫をゲット!引き続き、2つ目の菌床セットはそのままに、3つ目の発酵マット&レイシ材セットを暴き卵が約10個と初令2頭をゲット!
 どう考えても飼育しきれる数ではないので、お世話になっている方のHPのプレ企画に協賛したり、欲しいという方に差し上げたりすることに。で、残りは…再び割り出した中プラケへまとめて再投入(おい、おい)。
 まっ、まだ初令〜2令だし大丈夫でしょ。


2005/12/17 でっけぇ

 オークションで購入した方の5頭の菌糸ビン交換を行った。(我が家で生まれた奴らは未だに中プラケにほったらかしなのにいいのか?と自問自答しつつ…。)
 購入後、850CC菌糸PP3本に2頭、2頭、1頭と入れておいたのだが、多頭飼育していた菌糸PP2本のうち1本は共食いをしたらしく1頭になっていた。ちょっと反省。
 残った4頭は1100CCの菌糸PPに1頭ずつ投入。ちなみに最近、この1100CCという微妙なサイズの菌糸PPが気に入ってよく使っている。
 しかし、毎回思うことだけど、ギラファの幼虫を見たあとで他のクワの幼虫を見るとすごく小さく見えてしまう。今回、ギラファと一緒にホーペ(大型血統)の菌糸交換も行ったのだが、どうにも小さく見えて仕方なかった。(そういえば、HPにはホーペの話題って全然出てきてないけど、昔からずっとブリードし続けている種のひとつすね。)


2005/12/25 菌糸PP投入〜

 いい加減な飼育の割には順調に育っている。既に3令になっているのも多い。
 ちなみに放置してあった菌床産卵セットからも予想以上にたくさんの幼虫が採れた♪
 
 ギラファ(…っていうかノコ系全般)は基本的にマットでも菌糸でも大きくなるらしいが、今回はノコ系に良いと言われている古い菌糸のPPに入れ替えることにした。
 これでほとんどの幼虫は菌糸PPでの単独飼育に切り替えたことになる。
 しっかし、温室のスペースにも限界があるためちょっと困惑。


2006/1/25 種♂元気

 昨年11月に施設に寄付した親♂だが、なんと今でも元気らしい。
 本格的な加温施設があるわけでもないだろうに、北陸の厳冬の中でよく生きているもんだ。


2006/2/26 は、早っ!

 
昨年9月にオークションで落札した幼虫のうち♂の1頭がなんと蛹室を作っている。
 8月下旬孵化だから…まだ6ヶ月しか経過していないやんけ。
確かギラファ♂って普通は1年半くらい幼虫するよなあ。
 実はこの1頭だけ、菌糸PPを喰い散らかすため発酵マット入りのガラス1000に仮住まいさせていたのだが、そのショックで蛹化が促されたようだ。
 まっ、ギラファの場合、幼虫期間に無駄にスペースを必要とするのが難点だったから幼虫期間が短くなるので歓迎。これで100oupなら、美味しいね〜。
 とりあえず羽化ズレは勘弁なので、急きょ♀1頭を同様に発酵マット入りガラス1000へ引越しさせよう。



2006/3/25 計画どおり♪

 
計画どおり♂♀ともにほぼ同時に蛹化しました。
 クワカブ飼育では、雌雄の羽化ズレが問題となることが多々ありますが、飼育環境(温度・エサ等)に変化(ショック)を与えることにより、多少の調整はできますね。



2006/5/1 羽化しました♪

 
100oあるかなって思ったけど、わずかに下回って98oってとこ。まっ、大顎はいい感じだし良しとしよう。

 
幻想的なカラーで撮ってみました


2006/8/1 続々羽化

 
サイズは大きいのやら小さいのやらいろいろでござんす。



2006/10/5 孵化

 
知り合いのお子様にあげるつもりでペアで飼育しておいたやつが、なんか知らないうちに産卵・孵化してます。
 産卵されても育てるスペースも無いので、産卵できないセットへ移動させました。


2006/12/17 白子??なんちゃって

 
2令から3令に脱皮直後の幼虫。
 当然、この後にどんどか色づいてゆきます。この瞬間の画像って結構珍しいかも…ってことで撮りました。





2007/7/5 累代終了

産卵から羽化までの全過程を経験し、大型の羽化にも成功したことから、飼育記は今回で一旦終了することとしました。
また機会があれば再開しますm(_ _)m