生化学講義第七回 遺伝情報と先天性代謝異常
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遺伝情報
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DNA:遺伝情報を担う物質
(図6-1の説明)
DNAに記録された情報からタンパク質やRNAがつくられる。
DNAの構造
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(図6-2の説明)
真核生物ではDNAは核内にコンパクトに折りたたまれている。
DNAは( )というタンパクの周囲を巻き付いて( )という形になる。さらにコイル状になったものを( )または( )という。細胞分裂時以外はこの形で核全体に広がっている。細胞分裂時にはさらに凝縮して( )または( )として現れる。ヒトでは46本(23対)ある。
(追加)染色体について
人の細胞の染色体は常染色体22対(44本)と性染色体1対(2本)(男性XY女性XX)の合計46本から構成される。男性は44+XY、女性は44+XX。生殖細胞は減数分裂で半分になり精子は常染色体22本+性染色体Xまたは22本+Y、卵子は22本+X。生殖細胞の23本の染色体に記録された遺伝情報を( )という。
受精の時に卵子にXを持った精子が受精すれば女の子、Yを持った精子が受精すれば男の子になる。
☆国家試験問題:ヒトの精子細胞における染色体の数はどれか。
1、22本
2、23本
3、44本
4.46本
(22+Xまたは22+Yだから23本の2が正解。)
☆国家試験問題:精子の性染色体はどれか。
1X染色体1種類
2XY染色体1種類
3X染色体とY染色体の2種類
4XY染色体とXX染色体の2種類
(答え一発3。)
遺伝情報の保存と発現
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(図6-3の説明)まずはこの図だけ頭の中に残ればよい。細かいことはその後でよい。
DNA複製とDNA→mRNAへの転写は核内で
mRNA→タンパク質への翻訳は細胞質で行われる。
この過程を( )という。
☆国家試験問題:遺伝子について正しいのはどれか。
1RNAの塩基配列に基づきアミノ酸がつながることを転写という。
2DNAの遺伝子情報からmRNAがつくられることを翻訳という。
3DNAは1本のポリヌクレオチド鎖である。
4DNAは体細胞分裂の前に複製される。
(1×転写でなく翻訳。2×翻訳でなく転写。3×1本でなく2本鎖である。4〇)
☆国家試験問題:遺伝について正しいのはどれか。
1遺伝子の本体はRNAである。
2転写とはタンパク質合成のことである。
3ヒトの染色体は22対44本である。
4遺伝子とは遺伝情報を伝える基本単位である。
(1×RNAでなくDNA。2×転写でなく翻訳。3×23対46本である。4〇)
DNAの( ):遺伝情報のコピー
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(図6-4の説明)
まず( )により二本鎖DNAがほどける。
そしてそれぞれの鎖を鋳型にして各塩基に相補的な塩基を持ったデオキシリボヌクレオチドが結合していく。
(図6-5の説明)
さらに( )によって隣り合ったヌクレオチドどうしが結合してデオキシリボースの5´→3´方向に新しい鎖が合成されていく。DNAポリメラーゼは正確にDNAを複製する酵素なので、人へのほめ言葉として「あなたの正確な仕事はまるでDNAポリメラーゼのようね。」などと使われる。
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(図6-6の説明)
このようにして生じた新しい2本鎖DNAのうち1本は鋳型となったもとの鎖で、1本だけが新しく合成された鎖である。このような複製を( )という。
(図6-7の説明)
( )は複数存在。
DNAからmRNAへの( ):遺伝情報の読み取り
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(図6-8の説明)
DNAヘリカーゼにより2本鎖DNAの一部がほどけ、2本鎖のうちの一方の鎖が鋳型になって、これに相補的な塩基をもったRNAが合成される。RNAには( )、( )、( )の三種類がある。rRNAは( )の構成成分。tRNAはアミノ酸の運搬をする。mRNAはタンパク質合成の鋳型となる。
転写の基本的な機構
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(図6-9の説明)
転写は( )により行われる。鋳型となった鎖を( )、それに相補的な鎖を( )という。できたRNAはTがUになった以外はコード鎖と同じ塩基配列。
転写は酵素がDNA上の開始部位( )に結合して始まる。この時転写因子がDNAの( )に結合すると転写が促進され、( )に結合すると転写が抑制されて調節されている。
転写されたばかりのRNAをhn(ヘテロ核)RNAという。5’側に( )が付く。
遺伝子にはタンパク質に翻訳される部分( )とタンパク質にならない部分( )があり、hn(ヘテロ核)RNAのイントロンが除かれて( )、エクソンの部分のみとなる。最後にポリAテイルが付いてmRNAが完成する。(ポリAテイルはmRNAの卒業証書のようなもの)
(余談その1)毒キノコのタマゴテングダケの毒であるαアマニチンはRNAポリメラーゼを阻害してDNAからmRNAへの転写を阻害する。
(余談その2)スプライシングの異常による疾患に地中海性貧血(βサラセミア)がある。βグロビン遺伝子のイントロンに変異があり、それによってmRNAのスプライシングに異常が起こり正常なヘモグロビンが形成されず貧血を招く。
遺伝子発現の調節
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(図6-10の説明)
受精卵はすべての遺伝情報を持っていて内臓によって( )している。どの部分が転写されるのか( )は緻密な制御を受けている。
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RNAからタンパク質への( ):遺伝情報の解読
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(図6-11の説明)
図6-9の続き。核内で完成したmRNAは核膜孔を通って細胞質に出てリボソームに付着する。リボソームは真核生物と原核生物で大きさが違う。細胞質中には特定のアミノ酸と結合したtRNAがある。mRNAの塩基配列に相補的な塩基をもったtRNAがmRNAのところまでアミノ酸を運んでくる。mRNAの隣り合う3つの塩基が遺伝暗号となり、1つのアミノ酸に対応する。このような3つで1組の塩基をトリプレットといい、特にmRNAのトリプレットを( )という。また、このコドンに相補的な塩基をもったtRNAのトリプレットを( )という。運ばれてきたアミノ酸どうしは順次ペプチド結合してペプチド鎖となる。
(余談)リボソームは大小2つのサブユニットから成る。遠心機にかけたときの沈降速度によって名づけられている。沈降速度を測るのに使われる単位はスベドベリ(略してS)。遠心機の発明者Svedbergにちなんで名づけられた。Sの値が大きいほど沈降速度は速く分子も大きい。細菌などの原核生物では大きいサブユニットの沈降速度は50スベドベリ単位なので50Sサブユニット、小さいサブユニットは30Sサブユニットと呼ばれる。原核生物のリボソームは丸ごとで70Sサブユニットと呼ばれる。70Sが50Sと30Sの合計よりも小さいのは沈降速度が形と大きさの両方で決まり、正確な質量を表すわけではないからである。真核生物のリボソームは少し大きく、40Sと60S のサブユニットからなり、全体では80Sリボソームとなる。(さらに余談)抗生物質のミノサイクリンは細菌の70SリボソームでのmRNAとtRNAの接触を妨げる。80Sリボソームには作用しないので人体への影響はない。
tRNAの構造。アミノ酸との結合部位の反対側にmRNAのコドンと対応するアンチコドンを持つ。アミノ酸とtRNAを結合させるにはアミノアシルtRNA合成酵素が必要である。20種類のアミノ酸に対応するように、この酵素も20種類ある。
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(図6-12の説明)
もしmRNAの塩基が1つでアミノ酸に対応する遺伝暗号となるのであれば、塩基はA, U, G, Cの4種類しかないので暗号も4種類で、たった4種類のアミノ酸しか指定できないことになる。また、2つの塩基で1つのアミノ酸を指定する遺伝暗号だとしても4X4=16種類のアミノ酸しか指定できない。しかし、3つの塩基で1つのアミノ酸を指定する暗号であれば4X4X4=64種類の( )が可能で、20種類のアミノ酸を十分指定できることになる。1955〰1966年にかけて64種類の暗号がすべて解明された。
(表6-1の説明)
遺伝暗号(コドン)の読み方の練習
@遺伝暗号表を見てmRNAのコドンがGAUに対応するアミノ酸は何か?
1番目の塩基がGである一番下の欄を右に見ていき、2番目の塩基がAである左から3番目の塩基の欄で止まり、3番目の塩基がUである一番上のアスパラギン酸が該当するアミノ酸となる。
ADNAの鋳型鎖の塩基配列ATAから転写されて生じるアミノ酸は何か?
ATAを転写するとUAU、これを遺伝暗号表から読むとチロシンとなる。
Bトリプトファンと結合しているtRNAのアンチコドンの塩基は何か?
トリプトファン(Trp)を遺伝暗号表から探すとmRNAのコドンはUGGとわかる。tRNAはこのUGGに相補的な塩基を持つのでACCがアンチコドンの塩基配列となる。
Cロイシンを指定するコドンは何通りあるか?
遺伝暗号表中のLeuを探すと1番目の塩基がUとCのところにUUA, UUG, CUU, CUC, CUA, CUGの6通りある。
Dフェニルアラニン・イソロイシン・セリンというペプチドを指定するmRNAの塩基配列は何通りあるか?
フェニルアラニンはUUU, UUCの2通り、イソロイシンはAUU, AUC, AUAの3通り、セリンはUCU, UCC, UCA, UCG, AGU, AGCの6通りあるので、全部で2X3X6=36通りとなる。
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(図6-13の説明)
AUGはメチオニンを指定するコドンであると同時に翻訳の開始を意味する開始コドンでもある。mRNA のなかで最初に登場するAUGの部分から翻訳が始まる。2回目以降に登場したAUGはメチオニンを指定するだけのコドンとして働く。一方UAA, UAG, UGAの3種類は終止コドンと呼ばれ、その部分にはアミノ酸は対応せず。翻訳はその手前で終わる。
できたタンパク質はこの後ゴルジ体で修飾を受けて完成。エクソサイトーシスで細胞外に放出される。
(余談)新型コロナウィルスのワクチンはmRNAワクチンである。ウイルスのタンパク質をつくる遺伝情報をもつmRNAを投与すると、細胞内でウイルスタンパク質の一部がつくられる。その後、そのタンパク質に対する免疫反応が起き、ウイルスに対する抗体などの獲得免疫が備わる。
☆国家試験問題:遺伝で正しいのはどれか。
1細胞は器官によって異なる遺伝情報を持つ。
23つの塩基で1種類のアミノ酸をコードする。
3動物と植物のDNAは異なる塩基を持つ。
4遺伝情報に基づき核内でタンパク合成が行われる。
(1×どの細胞も同じ。2〇。3×地球上のすべて生物に共通。4×細胞質に出てリボソームで行われる。)
☆国家試験問題:遺伝子について正しいのはどれか。
1DNAは体細胞分裂の前に複製される。
2DNAは1本のポリヌクレオチド鎖である。
3DNAの遺伝子情報からmRNAが作られることを翻訳という。
4RNAの塩基配列に基づきアミノ酸がつながることを転写という。
(1〇。2×2本鎖である。3×転写である。4×翻訳である。)
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RNAの研究が進んでmRNAやtRNA、rRNA以外の働きがあることが分かってきた。ncRNAやmiRNA
が転写や翻訳の調節をしていて発生・分化などの生理現象やがんなどの病的現象での制御が研究されている。
遺伝子の変化
遺伝子の異常による疾患を( )という。ある病気が発生しやすい家系があり、親から子へ遺伝する病気を( )という。発症前から予測できることがある。
たとえばHBOC(遺伝性乳癌卵巣癌症候群)では原因遺伝子としてBRCA1(第17染色体にある)、BRCA2(第13染色体にある)。これらの遺伝子の変異により乳癌、卵巣癌、男性では前立腺癌の発生率が高まる。遺伝学的検査により診断される。予防的切除を受ける場合がある。
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(図6-14の説明)
環境的な要因でDNAが損傷を受けて修復されずに変化が残ってしまう場合をDNAの( )という。
(余談)DNA損傷後の修復。色素性乾皮症ではこの機能が低下していて、日光が皮膚に当たると異常に強い紅斑や水疱が発生し、火傷のようになってしまう。損傷を受けたDNAが修復されないために皮膚がんになりやすい。
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(図6-15の説明)
@ナンセンス変異:塩基の変化で終止コドンになってそこでタンパク質合成がストップ。
Aミスセンス変異:塩基の変化でアミノ酸が変化。
B欠失:塩基が欠失してアミノ酸の3つの枠がずれてしまう。
C挿入:塩基が挿入されてアミノ酸の3つの枠がずれてしまう。
Dサイレント変異:3つ目の塩基の変化ではアミノ酸に影響しないことがある。たとえばCCU, CCC, CCA, CCGはいずれもプロリンを指定するコドン。
スプライシング異常でβサラセミア、レッシュナイハン症候群、血友病(血液凝固因子の欠損)神経変性疾患(脊髄性筋萎縮症、前頭側頭痴呆症)、がん(骨髄異形成症候群)
遺伝子変異が( )だけでなく( )に起こった場合は子孫に伝わることもある。
遺伝子疾患
@
( ):染色体の数の異常。正常の人の染色体は22対(44本)の常染色体と1対(2本)の性染色体の合計46本から構成される。男性は44+XY、女性は44+XX。常染色体の対(ペア)には大きい順に1番から22番まで番号が付いている。生殖細胞は精子は常染色体22本+性染色体Xまたは22本+Y、卵子は22本+Xのみ。
異常型:ダウン症候群(第21番染色体が3本ある、3本あることをトリソミーという)ターナー症候群(性染色体がX1本だけしかない)クラインフェルター症候群(性染色体がX1本多いXXY)
☆国家試験問題:先天異常で正しいのはどれか。
1ダウン症候群は染色体の構造の異常が原因である。
2正常な常染色体数は23対46本である。
3フェニルケトン尿症は先天性の代謝異常である。
4クラインフェルター症候群は性染色体の欠損である。
(1×数の異常、2×常染色体は22対44本、3〇、4×性染色体のXが1本多い)
☆国家試験問題:ダウン症候群を生じるのはどれか。
1、13トリソミー
2、18トリソミー
3、21トリソミー
4、性染色体異常
(答え一発3。)
☆国家試験問題:ヒトの染色体と性分化で正しいのはどれか。
1常染色体は20対である。
2女性の性染色体はXYで構成される。
3性別は受精卵が着床する過程で決定される。
4精子は減数分裂で半減した染色体を有する。
(1×22対である。2×XXである。3×受精の時である。4〇)
A
( ):ある1つの遺伝子、つまり1つの酵素の異常。フェニルケトン尿症などの先天性代謝異常
B( ):いくつかの遺伝子と環境要因による。糖尿病、高血圧など体質的に発生しやすい人とたくさん食べても大丈夫な人がある。
教科書129ページ
遺伝情報の初期化とiPS細胞
受精卵(精子+卵子)はすべての細胞に分化できる多能性を持っている。もし、自分の細胞を初期化してからたとえば腎臓に分化させることができれば腎移植で拒絶反応が起きない。細胞を初期化する方法を見つけ出したのが山中伸弥先生。初期化された細胞がiPS細胞。
( )・( )と看護学的課題
(図6-16の説明)
世界最初の遺伝子治療はADA(アデノシンデアミナーゼ)欠損症(102ページ図4,4-4参照)の治療。酵素そのものを点滴投与する以外に患者のリンパ球にADA合成遺伝子を組み込んで体内に戻す遺伝子治療が行われている。
教科書131ページ
先天性代謝異常
教科書132ページ
( )の概念
(図7-1の説明)
遺伝子(DNA塩基配列)の変異→mRNA異常→タンパク質(酵素、受容体、その他)の異常
早期発見のための( ):生後4〰7日目のすべての新生児に行う。足の裏からごく少量の血液をとり、ろ紙にしみこませ、検査施設に郵送する。1977年から6疾患、2011年より19疾患。2018年より20疾患。
教科書133ページ
(表7-1の説明)
アミノ酸代謝異常(第五回講義)
フェニルケトン尿症(p135)、メープルシロップ尿症(p134)、ホモシスチン尿症、先天性白皮症(p135)、高アンモニア血症(p92)
糖質代謝異常(第三回講義)
糖原病T(p70)、ガラクトース血症(p67,133)
内分泌異常(第二回講義)
先天性甲状腺機能低下症、先天性副腎皮質過形成症
脂質代謝異常(第四回講義)
テイ・サックス病(p34)、ニーマン・ピック病(p33)、ゴーシェ病(p34)
その他(第六回講義)
レッシュ・ナイハン病(p102)、鎌状赤血球貧血(p136)
酵素異常による発症のメカニズム
教科書134ページ
(図7-2の説明)
@中間代謝物の蓄積:メープルシロップ尿症、高アンモニア血症、糖原病
B
生成物の欠如:先天性白皮症(チロシナーゼ欠損によるメラニン減少)
C
異常代謝物質の蓄積:( )
D
蓄積物質による別の代謝酵素の促進または阻害:( )におけるPRPP増加によるプリンヌクレオチド合成の促進。
教科書135ページ
(図7-3の説明)
フェニルケトン尿症(135ページの図7-3):
フェニルアラニンはフェニルアラニン水酸化酵素によりチロシンになる
COOH COOH
HCNH2 HCNH2
CH2
CH2
C6H5 C6H4OH
が、この酵素が欠損するとフェニルアラニンが蓄積してフェニルピルビン酸(フェニルケトン)、フェニル酢酸、フェニル乳酸を生じる。
COOH
COOH
C=O COOH H-C-OH
CH2
CH2
CH2
C6H5 C6H5
C6H5
放置するとチロシンからのメラニンが合成されないため肌が白く、甲状腺ホルモンやカテコールアミンの不足による知能障害が起こる。新生児マススクリーニングで早期発見して低フェニルアラニン食で育てるとほとんど正常に育つ。フェニルアラニン除去ミルク(雪印メグミルク)を使う。
☆国家試験問題:先天性疾患で正しいのはどれか。
1フェニルケトン尿症は遺伝病である。
2口唇口蓋裂は単一遺伝疾患である。
3近親婚はターナー症候群の発生頻度を高くする。
4ダウン症候群は13番染色体のトリソミーである。
(答え一発1。)
☆国家試験問題:知的障害(精神遅滞)の原因となる疾患はどれか。
1統合失調症
2フェニルケトン尿症
3アルツハイマー病
4クロイツフェルト・ヤコブ病
(生まれつきの疾患は2のみ。1,3,4は成長後の疾患で今後学びます。)
教科書136ページ
受容体の異常
( )はLDL受容体の欠損によりコレステロールの細胞内取り込みができない。
その他のタンパク質の異常
( )は第11染色体のヘモグロビンβ鎖の6番目のアミノ酸がグルタミン酸からバリンに変わっている。赤血球が鎌状になり貧血をきたしやすいがマラリア原虫が侵入しにくいのでマラリア流行地では有利なこともある。。
( )(地中海貧血):グロビン遺伝子のイントロンに変異があり、それによってmRNAのスプライシングに異常が起こり正常なヘモグロビンが形成されず貧血を招く。
これらタンパク質の構造の異常による病気を( )という。
生化学試験予告
@
講義でやった看護師国家試験問題から20題出題。12題(60%以上)正解で合格。(60点)
A
61〰100点は化学式の問題で採点。@で60%以下でも化学式で挽回可能。
BATP, EPA, DHAの化学式が描けるなら優秀。
知っておきたい化学式
国試では化学式は出ませんが、生化学やこれから学ぶ看護全般の理解に役立つ化学式はぜひ覚えておいてください。
水素分子(p138参照)H2でもH―Hでも良い。
酸素分子(p14参照)O2でもO=Oでも良い。
窒素分子(p138参照)N2でもN三Nでも良い。
水(p14参照)H2OでもH-O-Hでも良い。
二酸化炭素(p138参照)CO2でもO=C=Oでも良い。
アンモニア(p13参照)NH3
エタノール(p143参照)C2H5OH
アセトアルデヒド(p142参照)CH3CHO
酢酸(p142参照)CH3COOH
ブドウ糖(p24参照)C6H12O6でも図2-4の通りでも良い。
ピルビン酸(p67,141参照)C3H4O3でも例の図の通りでも良い。
乳酸(p67,141参照)C3H6O3でも例の図の通りでも良い。
パルミチン酸(p30,142、プリント参照)CH3(CH2)14COOHでもプリント通りでも良い。
オレイン酸(p30,142、プリント参照)CH3(CH2)7CH=CH(CH2)7COOHでもプリント通りでも良い。
EPA(p30参照)CH3(CH2CH=CH)5(CH2)3COOH
DHA(p30参照)CH3(CH2CH=CH)6(CH2)2COOH
グリセロール(p31参照)
ステロイド骨格(p32参照)
筋トレ後に補充すると良い分枝鎖アミノ酸3つ(p36参照)
バリン
ロイシン
イソロイシン
味の素の成分のグルタミン酸(p36参照)
硫黄を含むシスティン(p36と143両方とも参照)
プリン骨格(p41参照)
ピリミジン骨格(p41参照)
ATP(p42参照)