別山(2.399.4M)
2006.10.3  晴れ  2名

福井(5:30)−市ノ瀬(7:05)−登山口(7:21)−水場(8:15)−(10:13)避難小屋(10:25)ー御舎利山(12:03)
ー(12:18)別山(13:30)−避難小屋(14:30)−水場(16:05)−登山口(16:40)−市ノ瀬(17:00)
                                         ( 休憩時間を含みます )
恒例の秋の一泊登山が笠ヶ岳の予定だったが初日雨模様で、結局中止になってしまった。私の体力では笠新道はちょっと心配だったが、最後は這ってでもという意気込みだったので残念!!
ところが二日目の火曜の天候が良くなって来ているので、それではと岐阜県側からの平瀬道で白山に行こうとなった。
前夜9時過ぎに安定剤を飲んで、目覚まし時計も携帯のアラームもセットして準備万端いつもより3時間も早く寝たはずだった。
ところがところが!私は集合場所で待っている仲間の携帯電話で目覚めたのでした。
なんとなんと!集合時間の4時半など過ぎてしまっているではないか〜(>_<)
これまで5年間そんなことは一度も無かったのに・・・どうして?どうして?  結局置いていかれてしまった私はせっかく準備は出来ている、でも一人では熊が怖いし・・・などと考えていると又携帯に電話が。
「もう一人寝坊して来ないのがいるから連絡してみたら。」との事。それではと何とか連絡を取り、今から追いかけてももう駄目だしどこにしようと言いながら一時間遅れの5時半に福井を出たのでした。いや〜二人とも何とも情けなくおバカさんぶりで、きっと仲間たちは3年間は言うだろうなあと話しながら市ノ瀬に向かったのです。

カツラ

トチ
平日とあって車は少なく、バスも出ていない。
しまった!2台で来ればぐるりと回って歩けるのにと思ったが、もう遅い。何しろ十分な考え無しで出てきてしまったのだ。
7時過ぎに市ノ瀬をスタートして二人トボトボと林道を歩き、登山口の別山8キロと書いた標識を見ながらちぶり尾根コースに入ったのです。いつもながらブナやトチやサワグルミなどの大きな森は静かで大きくて気持ちが良い。この辺りは紅葉はまだこれからです。水場を過ぎてしばらく、尾根に出て高度を上げるにつれ、左手には雲から顔を出し始めた白山の山並みが、そのうち振り返ると奥越の山々が頭だけ出しているのが見えて来る。
上空は雲ひとつ無く、風も無くて穏やかな一日になりそう。
今頃平瀬道を皆はワイワイと賑やかに登っている事だろう。
白山側にはひっきりなしにヘリコプターが飛んでいて、市ノ瀬の駐車場の下に降りているのは荷降しでしょうか。
もうすぐ小屋も閉鎖される事でしょう。

大長と赤兎方面  ちょっとズームで

 

御舎利山(2.380M)
今ひとつ調子が良くないが、チブリ尾根避難小屋には3時間あまりで着いた。ここで休憩をとってもらい、甘いもの食べたりして白山を眺める。8月の終わりに歩いた大汝〜四塚〜釈迦岳など一望に出来て懐かしい!! あの時の元気はどこに行ってしまったのだろう。小屋は新しく中を開けると木の匂いがまだプ〜ンとしている。いつまでも休んでいても仕方ないので目の前にそびえている御舎利に向かって出発!
この辺りに来ると紅葉も進んできていて、カエデ・ナナカマド・ウルシ・ホツツジ・オオカメノキ等など綺麗に色づいている。
いよいよ急坂の始まり・・・ところが今日はどうも足も重くて非常に長く感じられてつらい!
相棒のつーさんに先に行ってもらい少し休む。
何とかグレープフルーツ・ジュースで元気をつけ、やっと12時過ぎに御舎利の頂上に出た。岐阜県側は下界も雲が少なく、白水湖まではっきりと見えて、三方崩岳(2.059M)が荒れた斜面を見せている。又、北アルプスの山並みが連なって見え、きっと向こう側の仲間たちもこの景色を堪能しているだろう。

白山に続く稜線
別山の方ではつーさんが待っている。
確か10分くらいと言うけど遠く感じるのは燃料切れ?
15分ほどかかかってハイマツの間を歩きやっと別山頂上に到着!三の峰に続く稜線を見ると薄く雲がかかっているが、別山平の御手洗池が見えている。まだあそこには行っていないのでいつの日か・・・。
360度の大展望・・・福井県側は雲海でその上は青空が広がり、暖かくて柔らかな秋の一日・・・贅沢な気分です。
頂上には祠が立っていて前にはぐるりと石垣が作ってある。その中で寂しく二人で昼食タイム・・・盛り上がりに欠けるが、きっと向こうは6名のはずで、賑やかに今頃酒の肴に笑われてるんだろうなあ・・・
誰もどのコースからも登ってこない。結局終日誰とも会わず、別山二人占めの一日だったのです。誰か南竜に降りる人で車を別当出合に置いてある人がいたら頼もうと思ったが、そんな虫の良い話が出来るどころか誰も来なかった。
元気を出して又チブリ尾根を下るしかない。

南竜との分岐 右奥が別山頂上

別山頂上から


シラタマの木

チングルマ

別山に向かって右下斜面
1時半になったので下山開始。
稜線上にはハイマツの間にシラタマノキが多く、可愛い実をつている。チングルマは赤く色づき、昨年の五色ヶ原で見た風景を思い出した。斜面を見下ろすと赤や黄に染まった木々が美しく、きっと来週頃が見頃になるのでは・・・
後で聞いた話だと、平瀬道の上がったところ賽の河原辺りは最高の色づき具合でとても素晴らしかったそうです。
御舎利からの下りはごろごろとした石や岩ばかりで歩きにくい。
下りは苦手ではないのにどうも調子が出ない。
1時間かかって避難小屋に着き、少し休んでからガスがかかり始めた中を歩き始めると、何だか頭がすきっとして身体も軽い。
今頃になって調子が出てきても遅い言うもので、一日私ののんびり登山に付き合わされたつーさんはきっと大変だった事でしょう。これも寝坊したむくいとあきらめてもらうしかない。

雲に隠れだす白山

   

オオカメノキ

避難小屋


   
時々ガスの間から日が差すと紅葉が一段と綺麗に色を輝かせ、足元には朝すぼんでいたリンドウが開いている。
ダケカンバの多い地点辺りからはガスも濃くなり、神秘的なベールの中の深い森と言った様相です。
ふっと見るとずっと上までキノコの列、これが食用だったら一体何人分と思うほどの量ですが、残念なことにこれは「ツキヨダケ」で食べられません。
今年のキノコはどうなんでしょうか・・・?
我等仲間は異様にキノコ採りには燃える連中ですが、昨年はあまり成果が無かったように聞いています。
足の裏ががじんじんし始めた頃やっと林道に出ました。
まだ沢山の作業トラックが行きかっていて、監視員の方が立っていて頭を下げてくれるのです。二人でスミマセンという感じでこちらも頭を下げて通り過ぎ、市ノ瀬の駐車場にジャスト5時に無事到着。長かったけど天気に恵まれ、素晴らしい眺めに出会え、静かな静かな別山を堪能しました。つーさんには感謝感謝!
帰りは白峰の「天望の湯」650円に入って帰福。