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  お出かけの際は?

 この通信が発行される頃は、もう夏休みの季節ですね。きっと皆さんの中には、夏休みの計画がびっしり詰まっている方もいるでしょう。 その中でも、家族旅行を計画されている方には、はてさて我が家のペットをどうしたらいいものかと悩まれている方もきっといると思います。

ということで、今回はその際に少しでも参考になるようなことをお書きしたいと思います。

 少なくとも猫に関しては、一緒に連れて行かないのが賢明だと思います。猫は通常生活している場所と違うところに連れて行かれると、パニックを起こす可能性がありますので、いくら飼い主の方が一緒でも、制圧がきかず、逃げ出してしまって、もう見つけられないといった事態を引き起こしかねません。できたら、信用の出来る方に、食事と水を与えに来てもらうか、ちゃんとしたところに預けて旅行にいかれるのがいいでしょう。

 これが犬の場合だとちょっと違ってきます。飼い主さんと別れることによって、大きなストレスを受ける場合があるからです。

 海水浴や、キャンプに愛犬を連れて行って、共通の楽しい思い出作りをすることは、非常に意義のあることだと思います。しかし、以下の項目に当てはまる場合は一緒に連れて行くのは考えざる得ないでしょう。

その項目とは

○まずどこかで宿泊するようであれば、宿泊先が、連れ込みを禁じている場合。

○2時間を越えるような、電車や船を使った旅行。

○6ヶ月に満たないような仔犬の場合。

○他人に危害を加える可能性がある場合。

○病気の予防がちゃんとされていない場合。

○乗り物に慣れていない場合。(含 乗り物酔いがひどい)

○体調がすぐれない場合。

と、いうことで、旅行に同伴させる場合は、ほとんどが、車での移動ということになるかと思います。

 日頃、車に乗る機会の少ない子にとっては、車に乗るということだけで、不安に陥ります。狭い空間、走行による揺れや音、それから車に乗っていくのが毎回病院ばかりだと、{車に乗る=嫌な事をされる}という図式が頭の中に出来てしまい、それだけで車に乗るのを嫌がったりします。

まだ、旅行に余裕があるようなら、出来るだけ早く車に慣れさせてあげてください。車に乗ることで、ご褒美をあげたり、近くの公園に車で連れて行って、一緒に遊んであげるなど{車に乗る=楽しいこと}という図式に変えてあげるのです。そして少しずつ走行距離を伸ばしていってください。そして少しでもつらそうな表情が読み取れたなら、すぐに車を止め、休憩してください。

 実際の旅行においては、比較的余裕があるようでも、1時間に1回はサービスエリアなどで、休憩をとって、新鮮な水を与え排尿排便をさせてください。また、移動の際には、ケージ・クレート等にいれてあげてください。過去におびえた拍子に運転していた飼い主の方にに飛びつき、大きな事故になった事例もありますから。どうしても車酔いの強い子には、薬である程度抑えることも可能です。そういった薬は大概の動物病院においてありますので、使用されるのもいいかと思います。

 これを読んで、自分の愛犬が旅行には不向きだと判断されたなら、かかりつけの病院でわけを話して預かってもらうか、ペットホテルをされているところに相談するといいでしょう。最近では家まで愛犬の面倒を見に来てくれるサービスをされている方もいるようです。 いずれにしても預ける場合は、いろんな犬と接触する可能性がある訳ですから、予防がしっかりされていることが最低条件となると思います。また、飼い主の方と別れた不安からのストレスで、急性の胃腸炎なども起こす可能性があることも念頭においてください。

それでは、良い休暇を。

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