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雄猫の泌尿器症候群

これを書いている時点ではまだまだ寒い日が続いていますが、皆さんの大事なコンパニオンアニマルは元気にすごしていますでしょうか?

 ところでこういった寒い季節になると、発生率が高くなる病気があります。その主たるもの尿路系の疾患があります。今回は、特にその中でも、雄猫の泌尿器症候群について書いてみます。というのも、この病気は尿路系の疾患の中でも経過が早く、死に至る率が非常に高いからです。

 この病気は、尿中に溶けている多量の無機塩類が析出して結晶となり、そういった結晶同士が固まったりしたものが、雌猫よりも狭い尿道に詰まり、尿道閉塞を起こす事によって症状がもたらされます。

 なぜこういった状態が起こるかは、はっきりしませんが細菌感染、食餌、肥満、運動不足、水分摂取量の不足、膀胱内での長時間の尿の停留などが要因ではないかと言われています。

 症状としては、トイレに何回も入り落ち着かない、少量の血尿を何回もする、気張りながら苦しそうな声でなく等です。症状が重くなると最終的には尿毒症を起こして死に至ります。

 予防としては、日ごろから新鮮な水をいつでも飲めるよう、またトイレを清潔に保つなどの環境を整えること。さらには低マグネシウム食のキャットフードを給餌するなど配慮してください。しかし、不幸にも先に書いたような症状が見られた場合は早めに動物病院にかかってください。

ハート動物病院 梅下泰三

 と言う文章をQ−iに載せたのは早春ですが、これを書いている11月もこの疾患が多い真っ只中です。

「うちは犬だし関係ないかなぁ」と思われた方、わんちゃんにも血尿、膀胱炎とか多い季節ですので愛犬の排泄物にはチェックが必要です。「当然いつも気をつけているさ!」と言う方には失礼いたしました。寒暖の差が激しい季節に泌尿器系疾患が増えますので皆様ご注意ください。

 血尿、頻尿等の泌尿器系疾患が疑われる場合には、尿検査をしますので尿をほんの少し、(お寿司についてくる醤油くらい)お持ちくださると助かります。尿の採り方は犬猫の後について歩き、排尿の為しゃがんだ瞬間プラスチックのトレイ(魚とか肉とか入っているトレイ)を差し込んで採尿する。です。がんばってみてくださいね。

さて、HPリニューアルしている現在、うちの子もFUS(雄猫の泌尿器症候群)デビューを果たしています。採尿なんてちょっと他人事と思っていましたが自分ちの子もなかなか尿がとれず色々と工夫をしました。

ではその裏マニュルをどうぞ。(座ったときにトレイを差し込むなんて奇麗事です〜タイミングが難しいです)

1.どこにでもサクサクした所ならおしっこをしてしまうなら、取りやすい所を作ってみました。ビニール袋を何枚かくシャッとしてサクサク感を出し、そこでおしっこがしたくなるようにしてみました。ビニールに尿がたまって採取はしやすいです。床にこぼれる事はありますが。

2.トイレを代える。シリカゲルを使っているトイレってありますよね。下にペットシーツをひいて尿をしみ込ませるタイプのもの。それで、シーツを敷かなければ尿がトレイに溜まると思います。また、この方法は試していませんが今後必ず役に立つと信じてトイレを交換した。