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天高く馬肥ゆる秋の弊害とは?

まだまだ残暑が続いていますが、もうすぐ実りの秋、食べ物のおいしい季節がやってきますね。

「天高く馬肥ゆる秋」とはよく言ったもので、犬や猫たちもこの季節に太ることもあるかも知れません。肥満体型のほうが、丸みを帯びて、歩き方もユーモラスになるので「かわいい」と感じられる方も多いと思いますが、健康面で肥満がもたらす弊害があるのも事実です。それで、今回は肥満がもたらす健康上の問題について書かせていただきます。

 肥満の原因には食餌の食べ過ぎと運動不足によるもの(単純性肥満)・脂肪を分解する機能が減退してしまい結果として肥満になるもの(内因性肥満)・その他遺伝的素因があります。

 また、肥満の発生率は雄より雌で高いこと、避妊手術をした雌、去勢手術をした雄でさらに高いことが知られています。食事の回数が少ない場合でもエネルギー過渡の蓄積を促がすので肥満をもたらす事があります。

 肥満が起因する病気には外科疾患と内科疾患にわけられます。

外科疾患では、体重を支えている四肢や関節に負担がかかり、関節炎や椎間板ヘルニアを起こすことがあります。特にダックスフンドやウエルシュ・コーギーなどの足が短く胴が長い犬種は背骨や四肢の負担がかかりやすいので注意が必要です。

内科疾患では、脂肪肝、高脂血症、胆石、糖尿病や血管壁への脂肪沈着からくる高血圧などが上げられます。また、呼吸機能の低下をもたらす事もあります。

 これらの病気を予防するには、当然肥満させない事が一番大切ですし、これらの病気にかかってしまった場合も病気の治療と共に肥満を改善させる必要があります。具体的には、先ほど上記で述べた原因の内でも食餌の過剰摂取と運動不足が一番多いわけですから、肥満改善用の低カロリーの食餌に変えると共に運動量を増やしてあげる必要があります。また、体重減少をもくろんで絶食させることはリバウンドやいろんな病気をもたらしたりすることがある為理想的なダイエットは獣医師の指導の下で行われる方が望ましいと思われます。