ラオター村の民宿
タイ北部タートン近郊 90年12月
タイビルマ国境近くのタートンから川下り+ミニトレッキングツアーに参加して泊まった宿。
竹のいかだでチェンライまで下る2泊3日のこのツアーは、途中山岳民族の村々を訪ねるミニトレッキングが組まれていて、リス族のラオター村で1泊した。

この村は訪ね歩いた中では一番豊かで電気もきている。
と言っても、明治あたりの日本の山村はこんなのだったのだろうかと言う感じで、泊まったところも土間に粗末な寝床があるだけの宿だ。客間の隣は家族の寝室で、もろに寝息が聞こえてくる。
プロの宿ではなく、客が来てはみ出た家族の何人かは玄関の軒先に寝ていた。
リス族は中国雲南系の民族でたぶん日本人のルーツのひとつだろう。容貌などもとても親しみ深い。生活水準も高く、この家の奥さん手作りの夕食もとても美味しかった。

宿の前庭にテーブルなどがこしらえてあって、夕食はそこで摂る。 食後はたき火を囲んでみんなで遅くまで団らんした。
この家のおじいちゃんがほのぼのとしたとてもいい感じの人で、お互い話はできないのだが、酒を酌み交わした。
そのうちに興が載ってきたおじいちゃんが、竹の楽器を持ち出してきて演奏しながら踊りだし、何と言っていいかいままで経験したことがないとても不思議な気分に包まれる。
(こーゆーのをトリップしたというのか?) 忘れられない晩となった。

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