今回で二回目になる、合同カラオケ。
「礎」も読んだし、もう万全だ・・・・と思いきや・・・
あまりにも深い内容に、多少引いてしまってた・・・・。

まさかこんなに確立されたサークルだったとは・・・

ここまでの物であれば、レベルが高いのもうなずける。



さて、僕はここで何を目指そうか・・・・。




第5話:マスター試験の謎
仁木 友信=  神谷坂 智=  御影 真由=  赤川 昭介=
観平 続=  灰原 虹児=  倉本 ちなみ=


いつもの大学に車を走らせる。


ふと・・・あの日の事を思い出していた。




〜〜神楽坂さんと御影さんのキスシーン・・・・・・〜〜




ブルッ!

思い出しただけでも旋律が走る・・・(イヤ・・・戦慄か・・・)

あの二人・・・・・・・・



「・・・あ・・・あの・・・。」

「ん? どうした?」

「御影さんってさ・・・・彼氏とか・・・・いるのかな・・・?」


「なに!? 仁木君もう御影が気になってんの!?」


目を見開いて澤田さんが言う。 ゲ・・・・ち・・・違・・・



ヒュ〜!ヒュ〜!



「そうですよねぇ・・・可愛いし、性格もいいし、面倒見もいいし、歌もうまいし・・・」
「ここに入った人って、大抵御影さんか倉本さんに惚れますよね〜。」


「い・・・イヤ・・・・そういうんじゃなくて!」


「御影は確かいないと思うよ。そう言う話聞かないしね・・・・ただ・・・・。」

「ただ?」

「多分、御影は神楽坂さんの事が好きなんじゃないかなぁ、彼女をあそこまでにしたのは
 ほとんど神楽坂さんのおかげみたいな所もあるし、まぁ・・・元々才能もあったんだろうけど、
 神楽坂さんも結構気に入ってるみたいだし、いずれ付き合うようになるんじゃないかな・・。」

「ええ〜!?そうなんですかぁ?」
「う〜ん、私もそう思うわ〜。彼女の神楽坂さんを見る目は少し違う気がするしの〜。」



そうか・・・それじゃあいずれ付き合う事になるんだろうなぁ・・・フゥ〜

 
「仁木さん、残念やったの〜。」
「だから違うって!」

(ちなみに彼女がしゃべってるのは『福井弁』、最後の『の』は、通常の『ね』にあたる
 福井のお喋り好きな女性はみんなこんな感じ・・・・かも・・・。本来は男もだが・・・)







大学についた。


この前行った教室へ
「おはようございま〜す。」




ザワッ!!





いきなりみんなの視線が僕に向けられた・・・。




「な・・・・なに・・・・・?」




一人が近づいてくる・・・・



「あの・・・仁木君、あなたこの春大学生になったのよね?」
「え?・・・ええそうですが・・・。」
「それじゃあ・・卒業式は今年・・・よね?」
「・・・そうですね。」
「その時に・・・何か歌った?」

えっと確か卒業式は・・・

「いえ・・・何も歌ってませんが・・・・。」






フゥ〜・・・・






あら?・・なんか緊張が解けたみたいだ・・・



「そっか・・・歌ってないんだ・・・。」
「ええ・・卒業式ではね・・・あんな厳粛な所では校歌しか歌えませんよ。」
「えっ!?・・・・・・あ・・・・・・」


あれ? また緊張感が・・・・。


「その後の卒業記念パーティでなら歌いましたけど。」
「何をっ!?」
「ええと・・・確か・・・・そうそうあの日は最後ギリギリで『I wish』を歌ったんだ・・・。」






!!!!





い・・・いきなり回りから大声が・・・。



「や・・・・やっぱりそうだったのね・・・」
「あ・・・あの・・・流行の犯人は・・・・。」





「お前か〜!!!」






「????」





話によれば・・・今年は北陸で「卒業式にクリスマスの歌を歌う事」が大流行してたらしい。
その元をたどって行くと、どうやら発信源は福井と言うことが分かり、その日内の高校の
卒業式が他の所よりも早かったらしく、他色々な情報により「もしかしたら・・・」
と思ったらしい。




・・・しかし・・・


「そんなに流行ってたんですか?」

「ああ・・・もう北陸は金沢まで流行ってたよ。どこかで間違った情報になったみたいやね。」



「それにしたって・・・仁木君! あんた凄すぎるよ!
 よくあの場であの歌を思いついたね、この選曲センスは凄すぎる・・・。」

「そうそう、最初から最後まで歌詞の状況とピッタリなんやもん。びっくりしたわ〜。」


「い・・・いや・・・その日雪が降ることは天気予報で分かってたし・・・。
  その日の朝に思いついて、タイミングを測っただけで、大した事は・・・」


「イヤ! 普通の人なら『クリスマスソング』は所詮『クリスマスソング』でしかない、
  それを『卒業ソング』として見る事が出来る、君のその発想!! 感服したよ。」

「歌詞の意味を良く理解してる証拠。歌をちゃんと理解して歌えるから出きるのね。」


「仁木さん・・・凄いです・・・もし私があの場に居合わせていたら、どうなっていたか・・。」

「そういえば、なんか凄いことが起きたって話聞いたけど、何があった?」



あ・・・そういえば、あれを歌った後・・・



「あ・・・あの・・それは・・・・・。」


その時!




「そんなに誉められたものかな!?」




えっ?



「は・・・灰原・・・・。」


「確かに仁木さんは凄い発想をしたと思う、普通じゃ考えられないくらいのね。
  でも・・これはあくまでも『クリスマス』のイメージを『ラルク』が作った曲、
  それをわざと「卒業ソング」のイメージに変えて歌うなんて・・・これは『ラルク』
  に対する冒涜なんじゃないか!? 俺はこんなんめっちゃ最悪やと思うけどね。」




・・・・・・・・・・・・うう・・・そういえば確かにそうかもしれない。
アーティストがどう言う気持ちで歌を作るのか・・・考えたことなかったな・・・。






しばらくの沈黙・・・・・





すると・・・



「それが出来るのが『カラオケ』なんだよ。」



ん? 誰だろう? この前来てなかった人だ。


「歌は、その表現の仕方によって思いっきりその表情を変えてしまう。
 例えば歌う人が違うだけでも、その歌のイメージが大きく変わってしまうように。
 だからこそ、一つの歌からたくさんの表情を引き出す事が出来る事が
 カラオケの楽しさなんだよ。
 今回みたいに『クリスマスソング』を『卒業ソング』と言う全く別のものに
 変えてしまう事も、カラオケだから出来て、カラオケだから許される事なんだよ。
 そしてそれがカラオケの醍醐味って分け、カラオケはあくまでも自己表現の場だからね。」




「あ・・あぁ・・確かに・・・。」


灰原君も納得したみたいだ。




それにしても・・誰なんだ? いきなり灰原君に意見するなんて。
見た所とても落ちついた感じのする人だけど・・・。




「は〜い、みんな席付いてー。ミーティング始めるよ〜。」

あ・・神楽坂さんだ。


「今日のスケジュールはいつものように、まずこの前の試験結果の発表とそれについての
  ミーティング、その後各自『成績票』を分けます。それからカラオケ行って、帰ってから
  試験とアドバイスに別れる。その後アドバイスを分けて解散。
  後は各自CIC活動に入ってください。」

ふ〜ん・・・この前と同じか・・・



「それでは早速・・・この前の試験の結果及びマスター取得者を発表します!!」



おっ!? この前受けた試験の事だな・・・。

「それではまず、試験合格者から・・・・・今回は4名合格しました。」

4名か・・・確か試験者は12人位だっけ・・・僕はどうだったんだろう・・・。
まぁ・・いきなりの試験だったし、受かってなくてもしょうがないよな・・・。



「発表します・・・・・○○さん、○○君、○○さん、仁木君、はいおめでとう!」



えっ!?・・・・・・・・やったぁ! 合格してたんだ!!


パチパチパチパチ・・・・・・・


まさか受かってるとは思わなかった・・・答案なんて適当に書いただけなのに・・・。



「続いて、マスター取得者を発表します。今回は3名マスターを取得しました。」


マスター取得・・・確か幾つかの条件があるんだよな・・・・。(ここを見よう!)
試験は受かったけど・・・他の要素はどうだったんだろう・・・。



「まず一人目・・○○さん!  二人目○○君! そして3人目・・・仁木君!」



パチパチパチパチパチ・・・・・・・・



やった!! マスターになれたんだ!! みんな認めてくれたんだ・・・。
な・・・なんかあまり実感無いけど・・・凄ぇうれしい・・・・。


「ええっと、○○さんと○○君は入会三ヶ月目でマスターになりました。よく頑張りましたね。
  しかし仁木君は、みんなも知っての通り入会一ヶ月目でマスターになりました。
  JKMCの規定により、彼には『才能有』のANがつけ加わります。おめでとう!」



オオオオ〜!!



・・・・実際上手く行けばいいなぁとは思っていたけど・・・。
でもまさか本当に「才能有」まで手にいれる事が出来るなんて・・・。


「はい、それでは今回試験に合格した人はちょっとお話があるのでついて来て下さい。」



ん・・・?

試験合格者だけなんだ・・。点数でも教えてくれるのかな?












神楽坂さんについて行った先は普通の教室・・・ここに今回試験に合格した4人が集められた。



「それでは・・まず試験合格おめでとう! それに伴い、マスターになった○○さんと仁木君、
  これからまた新しい目標をもって頑張って下さい。・・・・さて、
  試験を合格した君らにはこれからお話しなければいけないことがあります。・・それは。」


それは・・・?




「マスター試験の全てについてです。」




・・・?・・・全て・・・?


「知っての通り、『マスター試験』は問題数10問で5〜10問目はいつも同じ
  問題が出されていました。」



え・・・?そうだったんだ・・・。
初めて受けたから気がつかなかったけど・・・。



「仁木君。」
「・・・あっ!・・はい!」

「君はこの『マスター試験』の問題に、どう言う印象を持った?」


「印象ですか? 最初の1〜4問目は、いかにもカラオケらしい普通の問題のようでしたが、
  そっから後の問題は・・・なんか・・・どう答えれば良いのか分からない内容でした・・・。」


「そうか・・・まぁ確かにこの『試験』の問題は、一概に答えを出すことが出来ない内容だった。
  しかし、君らはこの試験に受かった。 それはどう言うことだと思う?」



合格者4人は皆わからない顔をしていた。


「そのカラクリの前に今回の試験の配点を説明しよう。このプリントを見て。」

配点?・・・え・・? 10問問題だし、1問10点じゃないの?


一人に一枚ずプリントが配られる・・・・。








するとそこには驚愕の事実が・・・・。




「ええっ!?」
「えっ!?・・・あれ?」
「な・・・なんで!?」



3人ともびっくりしている。僕も驚いたその内容は・・・・









1〜4問目は・・・・1問2点〜3点
5〜10問目は・・・1問・・・15点!?

「こ・・・これは・・・一体どう言う事・・・?」

採点内容・・・5〜10問目に関しては
・何か書いてあれば 8点
・問題にあった答えであれば 10点      
・少し納得できる解答ならば 12点〜14点
・非常に納得できる解答ならば 15点


基本合格範囲:85点以上。






「これは・・・つまり・・・。」


「そう、この『マスター試験』の問題は『正当な答え』を求める物じゃない。
  本当に見たかったのは・・・・。
  まず、この問題を見た時『これは自分の意見を書けば良いんだ』と気づく『洞察力』。
  そして自信を持って『自分の意見を書く』事が出来る『発言力』。
  そして何よりカラオケについて自分自信の『考え方』を持っているかどうかを知りたかった。」



「じゃ・・じゃあこの試験は・・・単に学力試験じゃなくて・・・。」

「この試験のねらいは・・・・・・・・ズバリ『指導力』を見る事にあった。」




指導力って・・・確かSRの一つ・・・。



「カラオケの指導はこれと言った指導マニュアルが無いからはっきり言って難しい。
  まぁ、確かに『基礎理論』と言うのはあるが、カラオケはそれが全てではない。
  指導する箇所も指導する内容も、人それぞれに違ってくるし・・・だから結局、  
  最後には、それぞれが自分の感性で指導していかなければならないんだ。
  その為に必要なのが、まず教える人をよく見て判断する『洞察力』
  それについて自分なりの答えを導き出す能力、ようするに『考え方』を持つ事。
  そして、それを自信もって伝えることが出来る『発言力』
  最低この3つが無いと、ここでカラオケを指導する事などとても出来ない。
  今回の試験で、君らにはその能力があると判定された。
  ・・・まぁ・・・後はどれだけカラオケ的な知識があるかも見てみたんだが・・・
  その辺は一応それなりの常識もあるようだし、指導するには十分と判断出来た。
  だから君らは受かった・・・君らはもう立派に人を教えられるはずだと判断されたんだよ。」

  
 
 
「・・・は・・・はぁ〜・・・・。」

 

これは・・・もう納得するしかないな・・・。
この試験一つでここまでの事が分かってしまうなんて・・・・。

それじゃあ・・・『洞察力』が無いために解答をあえて書かなかったりしたら・・・
『発言力』がないために、自信を持って解答を書けなかったら・・・。
『自分の考え方』を持てずに、解答を書く事が出来なかったら・・・
その時点でアウト・・・・・


でもそんなのカラクリが分かってしまったら・・・・・・。
 


「それで、みんなにお願いがあるんだが・・・・
  この試験の全てについての事を、まだ受かってない人には絶対にしゃべらないこと!
  そして決して、マスター試験の問題についての『模範解答』を教えないこと!
  もし聞かれたら『それは自分で考えることだ』と言って欲しい。
  特に今回マスターになった○○さんと仁木君は、これから教える立場になる人だから
  色々と質問されると思う、特に注意するように。『口止めされてる』でもいいぞ。」


「・・は・・・はい!」


そりゃそうだよな・・・こんなのネタが分かってたら誰でも合格できちゃうよね・・・。






それにしても・・・・・・あの試験にはこんな意味があったのか・・・。

指導力・・・僕にそんなものあるのだろうか・・・・。





「それじゃあ今回の君らの成績を発表する。ちなみにこの試験結果が最初の指導力の
  ☆の数に関連する、普通に合格点なら半星だが・・・それでは発表する。
  尚、解答用紙は戻しません、誰かに見られたら大変だからね。
  ○○さん93点、○○君91点、○○さん97点、仁木君・・・・。」




結構みんな高いなぁ・・・・・・僕はどうだったんだろう・・・













「・・・・・・102点・・・・。」



102点・・・か・・・・・






・・・・・えっ?  えええ〜〜〜〜〜!!??





・・・な・・・何か回りのみんなもビックリしてるみたいだけど・・・。


 


「・・・言い忘れたが・・・このマスター試験には『加点評価』と言う物がある。
  問5〜問10までの問題で『特に素晴らしい内容を書いた物』については+1点追加される。
  今回、仁木君は標準点で『98点』、加点が『+4点』で『102点』だった。」




加点評価・・・そんな物まで・・・ふ・・深い・・・深すぎるぞ〜!! 




「今回の仁木君の解答は非常によかった! ほとんど万条一致で加点の対象になったよ。
  そして・・・今回仁木君はマスター試験で『100点』以上だったので、特別に
  指導力レベル『☆』が与えられます。 仁木君おめでとう!」


パチパチパチパチ・・・・・・




「それじゃあ、ミーティングはこれにて終了。さっきの部屋に戻るよ。」





そう言われて、元の部屋に戻る・・・・・





な・・・何か・・・良いのかな・・・これで・・・・・やっぱり実感が無い・・・




戻る途中・・・


「あの・・・神楽坂さん・・・仁木君今回標準点が98点何ですよね?
 一体、その−2点て・・・どこがおかしかったんですか? 」




あ・・・そう言えば僕も気になってた。問5〜10のどれがおかしかったんだろう・・・?





「−2点? ああ・・・そういえば・・・彼は問5〜10はパーフェクトだよ。」


えっ?


「えっ?・・・じゃ・・じゃあ・・・・まさか・・・?」



「仁木君・・・緊張でもしてた? 最初の問1『ヒット曲を書け』で君・・・・・・・・」
















「・・・これ・・・言っていいのかな・・・・・・・『TYUNAMI』って書いてあったよ。」






 






!!!(爆) 
















お・・・・・俺って奴ぁ・・・・・・・。


- to be continued -



JKMCを理解し、満を持して集会に参加したのに・・・・。
突然の事で、今だ実感が沸かない仁木君。今後の彼の展開は?
次回は、いよいよJKMCのあらゆる事が仁木君の前に!
色々な物が飛び込んでくる中、彼はそれを全て受け入れる事が出来るのかなぁ・・・
次回「僕の目標」お楽しみに!!




戻る